2012/02/06

貴重な靴




少し前のこのブログでも紹介されていた「Handmade SHOES FOR MEN」。
僕はこの本で作られている靴たちが大好きで、
卒展や課題靴の製作が進行している年末の忙しいまっただ中に、
見たい気持ちを抑えきれず、
靴職人である共同著者の一人がお店を構えるBudapestに行ってきました。

本当は工房を見せてもらえるはずだったのですが、
滞在スケジュールの都合で結局見れず。
でもオーナーに貴重な時間を割いてもらい、
お店にある色々な靴をつぎつぎと見せてもらいながら、
非常に興味深い靴の話を聞かせてもらって幸せな気分に浸っていた時に、
彼がわざわざお店の近くにある倉庫まで探しに行って持ってきてくれた特別な一足。
写真にある茶と白のコンビシューズ、1920年代に作られた靴とのこと。

彼は17歳から職人の道に入ったそうなのですが、
その修行時代に友人の職人から参考にと貰ったと言ってました。
想像するに今よりもHandmadeがリアルに生活に密着していた時代に作られた靴は、
すごいオーラ出まくりでした。

別の2枚の写真は日本への帰り道で仲良くなったオランダ人の家族の、
靴好きなお父さんが送ってくれた彼のひいおばあちゃんが履いていた靴の写真。
なんと110年から115年前作られたとのこと。

手作りの良いものは、
持ち主にかかわる人たちの手を経て、
その靴としての機能を終えた後も、
ずっと残されていくということ。
話には聞いたような、でも、実際に目の当たりにするのは新鮮な驚きでした。