2010/02/28

月夜

卒展2足目のだし縫いが片足終わりました。
ウエルトにインクは塗らず、糸も白のまま。チャレンジ‥いや、リベンジ。ちょうど1年前の作品も同じように作ったんです。そして、あえなく撃沈!その時の自分の力量を、そのまま、ありのまま留めています。蛇行するステッチにほつれ気味の糸。
一年経って、縫いあげた靴には、素直に成長の軌跡を見ることが出来ます。もしかすると奇跡違いかもしれませんが。。これから残りを縫ってみます。どちらのキセキかは火曜日の私を見て察して下さい。

窓の外にはまん丸お月様。んーっ、上手く撮れない‥そういえば似たやつが!

2010/02/26

2009年の走行距離

去年一年間にランニングした距離を測ったところ、1,300キロで、浅草から屋久島に行けました。足も隆起しておもろい木型になりました。
日々の積み重ねの重さを実感。。。。

気がつけば二月もあっという間に終わり、卒業まであと少し。
この2年間はとても充実した時間を過ごせました。
卒業後、自分がどうなるかを考えると期待と不安でいっぱいですが、この2年間で学んだことをベースに、日々積み重ねていければ、そう思います。

2010/02/25

Last is the first

春っぽくなってきました。
昨日は卒展1の提出でした。
深夜にポリッシュをかけながら、ソールに滲んでしまった蝋や歪んだステッチを指でなぞり、来年の今頃は…なんて考えたりしてると「僕たちの失敗」なんか口ずさんでいたりするのでした。あは。

さて、木型を抜いていないのでまだ完成とは言えないし、靴の完成っていうのはいったいいつの時点をいうのだろうか、とか考えだすとキリがないのですが、とりあえずの完成です。

早く木型抜きたいな。
長いことしめつけられて、クギで穴だらけになってしまったお前を、ハンマーで叩いてあげたい。

2010/02/24

一足目提出

卒展用一足目の靴を提出しました。パターンで悩んだり、アッパーの提出が遅れそうになったりといろいろありましたが、無事完成しました。

反省点をあげればキリがないのですが、この靴を作る上で学んだことを次にいかしていきたいと思います。

目的と手段

いよいよ卒業まで残りわずかとなってきました。
私は卒展に下の2足を出展します。


Button-Up Derby


Hidden Brogues

振り返ると、あっという間の2年間でしたが、卒展の2足を作り終わってからやっと自分の目指すべき靴作りとは何か、少し見えてきたような気がします。

つい最近までの私は、アッパーのステッチを綺麗に縫う、中底加工・掬い縫い・出し縫いの精度を上げるといった技術面ばかりを見ていたように思います。もちろん、それは大切で今後もずっと向上を目指して努力を続ける必要があると思います。しかしながら、最近あることがきっかけで、そういった技術はあくまで「手段」であって「目的」ではないということに気付かされました。

つまり、目指す靴のイメージを実際の形にする手段として技術は不可欠ですが、それだけではなくデザイン・仕様などを設計する段階で靴の最終形にとって最適な要素を慎重に取捨選択していく、いわばどんな靴を作るかという「目的」に関係する作業も重要であるということです。

例えば、目指す靴のイメージに最も適合するラストとはどんな曲線を描いているべきなのか、その曲線を活かすためにラストの面積に対して各パーツが最も美しく見える比率とは何なのか、それらの特徴と調和するどんな意匠が最適なのかという点を時間の許す限り追求するべきであり、そういう目を養うことも勉強の一環であると痛感しました。

そう考えると、私の作った靴はただやりたい技術を盛り込んだだけという気がします。どんな靴をつくるかという目的が曖昧で技術面ばかりを見ていたのでバランスを欠いてしまったのだと思います。まさに木を見て森を見ず…です。
今思えば、ギルドのショップに展示してある製品や授業のサンプルの靴など、意匠のさじ加減、バランスの面で参考となる手本が沢山あったのに、もっと見て学んでおくべきだったと反省しています。

上記のことを卒業間際で気付いたのは遅かったとは思いますが、それでも自分の目指すべき靴作りの方向性を見いだすことができてよかったと感じています。もし誰かから2年間で学んだことは何かと尋ねられたなら、私は迷わず靴作りは「手段」だけでなく「目的」も大切であると答えることでしょう。

2010/02/23

卒展へ

卒展まで、もう一ヶ月もない事に驚いてる今日この頃 です。僕は昨年の卒展をみて、入学の気持ちが固まったんです。頭でアレコレ考えていたところに、皆の作品がショッキングでした。そしてあれから一年・・・ そんな中に自分が参加するなんて驚き・・・肝心の靴は・・・ん゛~・・・って具合ですが、2年生やクラスメートの作品に混じれば、それなりにみえるので は!? というふうに思ってます(逆に浮彫りになるのかな)
去年の僕のように、卒展を観た人の心に残るような卒展になるようにと残りの作業をトン・トン・カン・カンと。

2010/02/22

反省ランキング

今日家をごそごそと捜索していたら学校の案内ファイルが出てきた。

思えば2年前の今頃このファイルとともに上京してきたわけで…新しい場所での新しい生活、新しく出会う人達…何もかもが新しい入学当時の、あの肌寒い中でも心地よかった新鮮な気分が詰まったファイルでもある。それが今から本底ゲージに変わろうとしている今、なんだか感慨深いものがある。
…この2年間全力で駆け抜けて来た。が、後悔する事がないわけではない。反省することも多々ある。
そこで反省すべき事をランキング形式で発表することを以て最終回を締めくくりたいと思う。

第5位 もっと上手くなりたかった …物作りにおいて否が応でも直面する、あのひりつき感から逃げない自分づくりがもっと必要だった。

第4位 もっと靴を作りたかった …卒業後もつくりまっせベンチメイドシューズならぬベッドサイドメイドシューズを

第3位 ?な質問をぶつけ、講師の方々を困らせた…高野さんには特に謝りたい。その二乗寺田さんに謝りたい。

第2位 水産加工業務用エプロンを普及させたかった…これを着けているかぎり何人からも魚貝類関係のことででかい態度をされない、素敵なエプロンですが、この利便性がもひとつ伝わらなかったのが残念。でも、生徒販売リストに登載され、後関さんが汗だくで新入生に購入を勧める、そんな日がいつかくる事を確信しています。

まあこんなとこですかね。製作途中の卒展作品を反省点少なく完成させるぞっと。

2010/02/21

卒展一足目完成

前回のブログから早2ヶ月が経ちました。

前回のブログではちょうど卒展一足目のパターンが完成した記事を投稿し、年を越して本日ようやく完成にこぎつけることができました。後は仕上げとラストを抜いて完了。

出来はどうかな!?失敗をあげればキリがないので、卒展二足目に繋げます。
二足目も早く進めていかなくては。卒展はもう目の前 頑張ります。

2010/02/20

デザイン

形、バランス、色やその他もろもろ。。。

『デザイン』と一言に言っても様々な要素から構成されていて、
その表現方法は人それぞれある。

卒業展示会は自分の家族や友人に靴を見て頂く楽しみもあるが、それと同じくらいこれまで一緒に勉強してきたクラスメイトがどのような『デザイン』を創ってくるかを見る楽しみもある。

『デザイン』とは?

様々なポイントはあるものの、とどのつまりは「先ずは人の目に止まること」が重要のように思う。(現状は。。。)

というわけで、私の目に止まり一目惚れしてしまったのがこのHickoryのハンマーでした。
よく働いてくれています。

2010/02/18

あと3週間!!!

あと3週間!!!

そろそろゴールが見えていないといけない時期。
完全に追い込まれています(焦)

夜から作業をスタートすることも多くなってきて、暖房を使う時間が長くなってきたためか、観葉植物の育ちが良くなってきました!

2010/02/16

く―るべ

大学生のときにフランスへ行きました。ギュスターブ・クールベさんの絵が好きなので本物が見たかったからです、丁度、回顧展をしている期間だったので運命だと思いました。

フランス旅行の最後にベルルッティのお店に行きました、店員のお姉さんがとても気さくで美しかったなあ、という印象も強いですが、ルーブルのどんな名品よりも輝いて見えたのが、そこにある靴でした。

日本に帰ってきて靴を作りたいと思いました。

2010/02/15

感謝

最近靴を作っていると
「感謝」
この言葉が頭に浮かんできます。

僕の作った、拙い靴を履いてくれるという友人に
学校に行くのを応援してくれる家族に
一緒に靴作りという夢を追いかける仲間に

「感謝」

学校を卒業して、もしプロの靴職人になれたら
この言葉を絶対忘れないようにしたいです。

写真は去年友人のために作った一足です

「感謝」の気持ち
込められたかな?

2010/02/14

バレンタインデー

今日は、男子が一年で最もソワソワする日、バレンタインデー。
多くの世の女子たちがチョコレート作りに励む中、今日も私は靴作り。

ただ今本底加工中ですが、私はこの作業があまり好きではありません。
地味な上に時間がかかるからです。
二年間の靴作りを通して、好きな作業や苦手な作業、上達するにつれて好きなった作業やいつまでたっても上達しないから避けて通りたい作業(出し縫い)など様々あるけど、この本底加工と月先加工だけは、それほど作業スピードもたいしてあがらないし、包丁を何度も研ぎ直して手はボロボロになるしで、どうしても好きになれないのです。
しかも、きれいに加工したところで靴になったら隠れちゃう部分だし!!

2010/02/13

ジャンゴ ラインハルト

僕の愛するジャンゴ。彼は戦前に活躍したギタリストで、彼が生み出す雰囲気を自分なりに靴で表現していきたいと思っているのですが、まぁ~最初から上手く 行くわけもなく、技術やらなんやら足りない事が多過ぎて苦戦しております。ジャンルは違いますが彼のような職人になりたいと思う日々です。

2010/02/12

最後の課題靴

二年間の最後の課題靴のローファーです。はじめて女性の靴を作りました。
だし縫いやコバ加工が二年かけてようやくいい感じに仕上がりました。
アッパーの色があっさりしていたのでアンティーク仕上げしてみました。
後は木型を抜いて履く人にぴったりだと良いのですが・・・。
ちなみに母へプレゼントです。

2010/02/11

靴作り

去年作った靴たち。

靴作りを始めるまで、ゼロから何かを作った経験があまりないので、こうやって並べてみると自分にとってかなり不思議。

1足1足作るたびに問題とぶつかって、そして新しい発見があって、靴を作るって難しいし、楽しい。

去年は「妥協」の積み重ねで出来上がった靴ばかりなので、今年は少しでも「妥協」を減らせるように靴を作っていきたいです。

2010/02/10

一流の二流

通学時の電車内ではだいたい本を読んでます。

特に最近は、本屋に立ちよる度に「俺を読んでくれ!あんたもこーいうの読みたいトシゴロだろ!」みたいな声が本棚のあちこちから聞こえてくるため、ついつい買ってしまって読まれ待ちの本が増殖中です。

そして一昨日やっと漱石の『こころ』を読み切りました。やはりお札になる人だけあって作家としての責任感やら真面目な人柄が文面からビシバシと伝わってき ました。ハイカラでナウな本に酔いしれてばかりいた自分が恥ずかしいです。誰かが「二流のぬるま湯に浸ってないで一流に染まれ」みたいなことを言ってたけ ど、確かにその通りだと思います。一流って素晴らしい。

でもやっぱり二流が好きです。一流の二流とかあればいいのに。

2010/02/09

自由気ままに

こんなにスヤスヤ寝てますが、
目が覚めたら悪戯三昧な我が家の末っ子です。

固定台で爪を研いで、ドッグフードを横取りし、ウェルトで歯を磨き、チャン引き中の糸を相手に運動して、

また就寝。

いい生活してますね。

そろそろ
どんなに閉め出してもドアを開けるこの子と、格闘再開しなくては...

2010/02/08

課題ほぼ完成

最後の課題靴レディースローファーがほぼ完成した。後は仕上げを残すのみとなりいつも遅れがちな自分としてはマシなスピードだ。

主な反省点としては第一にヒールのラインが自分の理想よりも後ろに流れてしまった事、第二にコバのカラゴテ以降の作業の失敗…だろうか。
この木型の設定ヒール高はいつもより高く靴になった状態ではヒールとアッパーの境ラインは後ろに向かって斜めにあがる形になる。積み上げ前の時点でその事を解っていたつもりだったがカカト見て靴を見ず、いつも通りやっていると残り数枚の所で気付いた。出来るかぎり修正をかけたが、トップを攻める訳にもいか ずイメージとは離れた形になった。

コバの失敗の原因は引き出しの中身の少なさにある。釣り込みや掬いは気に入らなければ何度でもやりなおしてきた。なので自分なりに蓄めてきたつもりだが後の作業になればなるほど少し焦った状態で作業に入っていた。用意された鏝で教えられたとおりにやってそれなりの形になっていた。ある程度出来ているつもり になっていた。ひとたびうまくいかないと何が悪いのかが今一判らない。今回はかけた修正が見当外れで取り返しがつかず失敗と相成ったのである。最後にして 今までで一番出来の悪いコバである。

…まいっか。

以上職人ブログ風でお送りいたしました。

2010/02/07

卒展迫る

卒展がいよいよ間近に迫ってきた。同時に2足作って行くのは、非常に大変。

画像はすくい縫いですが、一足、一足上手くなっていきたいです。

技術的な事はまだまだダメで、日々作っていくしかないと痛感しています。

2010/02/06

そろそろ…

今日は卒展2の中底加工をし、月先のくせ付けをしてます。目標では日曜日に釣り込みをしたいです。卒展1では釣り込みにとても苦労したので、2は上手に釣り込みたいです。が、遣り甲斐の有る木型です。頑張らなくては!













それから、そろそろ卒展の案内を送らなくてはと、卒展までの残り日数をみて感じました。皆の力作を沢山の人に見てもらいたいです。

2010/02/05

卒展2足目

パターン・製甲ともにまずまずの出来、少し気になるところがあったので仮釣りをしたところ、、、

遠目 「思い描いていた通りのライン、ん~実に色っぽい」


拡大 「はぅっ!近くで見たら皺だらけじゃないかっ」


という詐欺事件に遭い、革の選び方を少し学びました。
無念ではありますが、アッパーを作り直す時間は無いので、このまま両足釣り込みしまーす。

おくつの しわ(右足)と しわ(左足)
あわせて、、、、
な~む~

2010/02/04

コバゴテ

2年生最後の課題靴‘Lofer’の製作も大詰め。
薄めに作ったソールに合うコテを持っていなかったので、急きょ購入&加工をしました。
カーブやツメの長さなど、何回か試しながら加工しましたが難しいです。

話は変わりますが、猫のブンちゃん、恐れ多くも講師のお一人と同じ愛称だとか!
家のはもっぱら邪魔するだけですけど…。

2010/02/03

我が家のアイドル

常々、靴履かせたらかわいいだろうなぁ。と思ってました。
履いて歩いてる姿想像すると笑ってしまいますが(笑)
ハチが子供の時、生えたての歯が痒い為私が大事にしていたジャックパーセルを崩壊。無惨な姿に。。片足が若干ボロボロになり歩くことも困難ですが、捨てることがどーしてもできず大事に保管してあります。
履かせても確実に嫌がり、おもちゃの一つとしてボロボロになること間違いなし。肉球あるし。。
卒展2のアッパーが完成!好きな色の一つでもある緑でつくりました。ずっと探し求めていたきれいな緑だったので、出会った瞬間トキメキが止まらず即買いです。
アッパーができたら次はつりこみ。どんどんカタチになっていく。。楽しみです。

2010/02/02

反省中…

12月31日に30歳になる。
1月2日に左足の指を骨折する。
1月7日に本底を裁断中に右手の指の腱を切る。
今年の目標は無事31歳になる事。
それとハイヤー主席卒業かな、、

そんな感じで今、僕の右手にはギブスが付けられています。

どんどん近づく作品展。思うように回復しない不安。
作業が出来ない焦り。
そんな中で改めて靴作りが好きなんだなと自覚しました。
当たり前過ぎて忘れてました。。

好きで始めたことなのに、早くも初心を忘れ、しんどいとか面倒くさいとか思いながら靴を作る事が増えて、その気持ちが怪我に繋がったのだと思います。
反省デスね…

卒業まで後少し、もう一度初心にかえれて良かったです。

今の気持ちを忘れず頑張ろう!そう思います。